UEMURA Lab.
Program in Advanced Materials Science, Faculty of Engineering & Design, Kagawa University
Research
メレムの合成
開封時のアンモニア発生に注意
本研究室では簡単な合成も行います.
メレムの合成
”分子の気持ち”になって,新しい材料を作ろう
人に真摯に向き合うとき,相手の気持ちに立った行動をするように,利用者の視点,ニーズに合わせ,様々な分子,材料が開発され,人々の見えないところで役に立っています.ものを作るとき,使用する人の視点だけでなく,対象となる材料とそれに関連する他の物ものの視点で考えていく必要があります.
新しい材料が役に立つモノとなるには,異なるモノとモノが接する”界面”でのモノの挙動,物性が重要とわれわれは考えています.本研究室では,界面での分子の挙動を制御し,使える何かを作り出す研究を展開しています.
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分子の気持ちを知る: 有機分子の界面での挙動観察
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分子の立場から,新しい構造を作る: バルクでは作れない構造をアクティブな界面で作る
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分子の能力を測る: 孤立分子 vs. 集合体.構造体の違いによる機能相違
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一番知りたいこと: 二次元のナノシートの機能
全く関係ないとおもっていても,人間社会と同じようなことが界面でも起こっています.学ぶことにはすべて意味があります.見方を変えてみましょう.
2D nanostructures of organic molecules at Interfaces
2D structures consisted of organic molecules (including polymers) have attracted attentions due to considerable properties the fields of supramolecular chemistry, surface science, polymer chemistry, physics etc.
In our group, the following researches are studied for novel organic nanosheets consisted of triazine and heptazine derivatives;
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Self-assembly of organic molecules at interfaces
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Construction of unique self-assembled (or covalent-bonded) structures at interfaces
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Carbon nitrides
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Graphene oxide hybrid membranes for desalination
学部3年生へのメッセージ
本研究室は,ナノスケールの材料を取り扱う化学系の研究室です.
ナノスケール=分子サイズです.
”分子の気持ち(立場)”になって,作製条件を考え,いろいろな装置を利用して,
応用に必要な機能を有するものを作ることを試みています.
分子のレベルなので,一回だけ実験すればいい,というものでもありません.
そのため,所属してからでも下記の研究を面白いと思い,能動的に動ける学生は研究室で研究を楽しむことができます.
逆に,自分の意志はなく,やらされている,と思ってしまう学生は全く面白くなく,研究室の生活も楽しくなくなります.
本研究室だけでなく,研究を楽しむことができる学生像はどういう感じか,こちらを参照にしてください.
2D Organic Nanosheets at Interfaces
機能性二次元ナノシート
Under construction....
keywords: (graphitic) carbon nitride, polymers, self-assembly, thermodynamics (equilibrium), solutions-solid interfaces, scanning probe microscopy, graphene oxide, desalination, water purification, polymer membrane
ノーベル物理学賞受賞以来,グラフェンは注目を集めています.
グラフェンは炭素だけからなる一原子程度の厚みのシート状構造体です.近年では,グラフェンのような2次元のシート状構造を様々な物質で作製し,グラフェンとは異なる物性を見出そうとする研究が盛んに行われています.
本研究室では,機能を有する二次元高分子ナノシート(柔らかいナノ材料)を目指して研究を展開しています.
【ナノシートハイブリッドフィルム~海水淡水化を目指して】
30年後,世界の70%の人が水問題に直面することになります.
水分子を通して,イオンを通さないためには,ナノスケールの小さな孔を有するフィルム(機能を有する二次元高分子ナノシート)が必要です.
本研究室では,海水淡水化可能なフィルターを作製することも行っています.
【窒化炭素とは】
窒化炭素はメタルフリーの可視光応答性光触媒として注目を集めていますが,不溶性,難燃性などの高い耐性と,合成方法から,構造制御が困難な物質です.この分子を単分子レベルの2次元構造を構築し,特性解明をすることを目的として,研究を展開しています.
【Bottom-upアプローチによる高分子ナノシート】
様々な有機分子を基板上で反応,結合させることで,次元制御された高分子を作製,機能を有するナノシート(塗って刺激で光る(有機物を分解する,電気が流れる etc.)プラスチック)を目指します.
そのために,固液界面での分子の挙動,界面における高分子の構造制御,界面での反応などを研究課題として行っています.
【超分子構造を用いたネットワークポリマーの構築】
現在進行中です.
窒化炭素分子の構造
海水淡水化のための膜材料開発
分子(レゴブロック)で作る
二次元高分子ナノシート
Synthesis of Heptazine Derivatives
ヘプタジン誘導体の合成~窒化炭素模倣ナノシートを目指して~
Under construction....
keywords: heptazine derivatives, synthesis, solubility, self-assembly
窒素と炭素からなる平面性のヘプタジン環.
この環は19世紀末には知られていましたが,合成の難しさ,低い溶解度による化学修飾の難しさから,あまり研究が展開されていません.
本研究では,化学修飾により取り扱いやすいヘプタジン誘導体を合成,ナノ材料を展開することを目標としています.報告例のない新しいものを作ろう.